今日最後のお仕事。六本木ヒルズで津田大介さんとのトークセッションを終え、いすみ市の自宅への帰りの電車です。たまにこうやってアウトプットすると、話しながらも考えが整理されていいですね。

津田さんからの質問で、やりたいことが見つからない人について、どう思うか、どうアドバイスするか聞かれました。どうなんでしょうね。僕は、やりたいことや、夢があった方が、人生が充実するからよりよいとは思いますが、必ずしも、見つからないからといって、不幸に思ったり、不安に思うことはないと思います。

紛争地という極限の状態に出入りしていると、夢を持てる基盤そのものがない状態なんですね。個人の夢を持つ以前に、平和になって欲しいと願うのです。平和だったら、普通の暮らしができるのにと。では、普通の暮らしとはなに?ってことですが、特別なことではないんですよね。安心して暮らすことができて、家族がいて、友達がいて、食べ物があって、住む場所がある。そして今日が何気なく終わって、明日が当たり前のようにやって来て、それがずっと続いていくだろうという希望が持てることだったり。もちろん、今の東北は大変な状況なのですが。

平和であれば、選択肢が考えられます。将来どうしようと。選択肢が考えられ、そしてその選択肢を選ぼうと思えば選べるという状況そのものが奇跡的ですし、そういった境遇を噛み締めて感謝すべきだと思います。何気ない毎日を暮らせることに感謝の気持ちを持つ。生き、生かされていることに感謝をする。やりたいことが見つからないと、嘆くよりも、今の境遇に感謝して、何をしようか思いめぐらせ、色々とチャレンジすればいいと思うのです。

「運命」とは命を運ぶと書くんですね。「宿命」は宿された命と書く。人間誰しも生まれる国や場所や親を選べません。宿命として、受け入れれなければならない現実もあると思います。でも、行動して、動けば変えられるのが「運命」。今、つらい状況の境遇なら、動けばいいと思います。「宿命」も動けば変えられるのです。とある師匠に教わった考えです。

今日の午後は、内閣府副大臣、中塚一宏さんと面会しておりました。地元、藤沢市の議員さんで、ずいぶん昔から、確か大学生のころからの家族ぐるみのお付き合いをさせていただいている方です。初めての副大臣室の訪問は、ワクワクしました。

 目的は主にふたつ。ひとつは、国際平和映像祭に内閣副大臣賞を出していただけないかということ。もうひとつは、まもなく全国ロードショーが始まる映画、「第4の革命 - エネルギー・デモクラシー」の議員向け上映会の呼びかけ人になっていただけないかということ。「第4の革命」については即断でご快諾いただけました。これで、一歩前進です。実は、おととい、社民党の福島みずほさんに突撃アタックしたら、これまた即断で、「第4の革命」の議員向け上映会の呼びかけ人になってくださることが決まりました。あと、1、2党の方からの賛同をいただくべく動いています。

 「第4の革命」は、100%再生可能エネルギーシフトは今後30年以内に実現可能だと訴える映画です。石油や原発から、本当の意味で再生可能なエネルギーを選択しようと呼びかける内容です。中塚さんは副大臣として原発についても担当されているため、お願いしました。

 フクシマ原発事故は、私たちがこの日本で平和に暮らす基盤を奪い去りました。放射能との闘いはいつまで続くのでしょうか。二度と家に戻れない人も出てくるでしょう。この事故の影響は津波被害とはことなり、先々の世代まで悪影響を及ぼすことを、私たちは充分知ったはずです。原発はなくさねばなりません。

 ドイツは3.11東日本大震災、フクシマ原発事故を受け、急速に脱原発への動きが加速し、世界に先駆けて脱原発宣言をしました。近くの台湾もしましたね。日本はどうでしょう。ベトナムへの原発輸出をすすめるなど、唖然とする行動に出ています。選択肢はあるのに、目先の利益を優先し、他国の人や将来の世代を犠牲にしてしまう。変えねばなりません。

 「第4の革命」は、去年ドイツで13万人が視聴。震災後は200万人がテレビで視聴し、ドイツの脱原発への道筋を作ったと言ってもいいドキュメンタリーです。いち早く、選択可能な未来のビジョンを見せてくれるこの映画を日本に届けたい!そう想い、5月ごろから準備を重ねてきました。いよいよ12月からの公開です。

 フクシマを経験した日本こそが、世界に先駆けて脱原発し、再生可能エネルギー100%で蘇り、世界にその変化をアピールできるぐらいじゃないとダメだと思います。原発を輸出するかわりに、原発解体と管理のノウハウをため込み、そのノウハウを海外輸出して原発解体そしてその後のメンテナンスでビジネスをすればいい。そうして生まれた利益があれば、それを原資に再生可能エネルギー分野への投資や研究をする。

 まだまだこれからです。頑張りましょう!変えましょう。


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