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岩国での映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル ~グローバルからローカルへ~』上映とトークを終え、今朝は観光しようと思い「岩国 観光」で検索して出てきた名所、錦帯橋に行くことにした。せっかく来たから多少は観光しようかと。

ホテルからタクシーに乗り、レンタカーでもしようかと考えタクシーを呼んだ。
ホテルを出ると、どこかで会ったかのような笑みでおばあちゃんが迎えてくれた。

「錦帯橋までいくらですか?」
「1,500円ぐらいですかね。でも大勉強しちゃうわ。観光案内もしてあげるわよ」

邦子ちゃんは73歳。もうタクシー内でしゃべりっぱなし。若い!

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「いつまで働くんですか?」
「死ぬまでね。楽しいわよ。痛いところもないし」

「ご飯はよく食べるんですか?」
「いっぱい食べるわよ」

このハキハキした邦子ちゃんに結局1時間半、観光ツアーガイドをしてもらうことになった。

「お金のことはいいのよ。あなた、わたしの孫みたいなもんじゃない」
「・・・」

じゃ!遠慮なくということで、錦帯橋やその周辺の武家屋敷やらを案内していただいて、駅に向かう途中、最後に一つ秘密を教えてくれるという。

「毎朝ね、逆立ちしてるのよ。それからね、逆立ちしながら大きな声で暗唱するの」

73歳の若さの秘密を知った瞬間だった!これで生涯現役でいられること間違いない。

「とにかくね、話すことよ。口を持って生まれてきたんだから。だめよ、話さなきゃ」

もう駅も目前で、「そういえば」と思った。

岩国と言えば、米軍基地。ちょっと前にはオスプレイが岩国に来たことで、大問題にもなった場所だ。

「米軍基地ってそばですか?」
「そばよ。行ってみる?」

邦子ちゃんが車をUターンしてくれ、米海兵隊岩国航空基地へと連れて行ってくれた。

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ここから先は入れない、フェンスを前に、少し呆然とした。

ここは日本であって、日本ではない。
入ろうとすれば、すぐに捕まるだろう。

ここからは、海兵隊が戦争に旅立っていく。
日本防衛のためなんかじゃなく、朝鮮戦争やベトナム戦争に出撃するためにこの基地は利用されてきたんだ。

岩国市の人口15万人。基地人口は1万3千人。
岩国市の実に1割弱が米軍関係者という実態。
これも日本の一つの姿だ。

米海兵隊岩国航空基地の歴史


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