一人の人間の力は決して小さくない。
その一人ひとりの力が重なるとき、大きな力となり、
世界を変えるほどの力になる。
これはUNITED PEOPLEが大切にする考え方です。
しかし、時にたった一人でも想像を絶するような
力を発揮し、奇跡的なことを成し遂げる人物が
歴史上現れるものです。ガンジーやキング牧師などです。
ただ彼らにしても、無数の人々が共に支え、行動したことで、
偉業を成し遂げているので、本当は一人の力ではなく、
皆の力を集め、社会を動かしたリーダーと理解すればいいのでしょう。
今回はそんなリーダーの一人についてご紹介します。
皆さんは、国連が定めた平和の日、ピースデーをご存知でしょうか。
9月21日が、毎年、停戦と非暴力の日として世界中で祝われ、
今では約10億人が認知する日になっています。
現在、存在するどの記念日も、誰かがイニシアチブをとり、
制定したものですが、国連ピースデー9月21日の制定のための
イニシアチブをとったのは元イギリス人俳優のジェレミー・ギリーです。
「一日からでもいい。戦争や暴力のない日を始めよう。」
世の中にあふれる暴力、戦争、そして憎しみ。
有史以来、人が人を殺さなかった日はないそうです。
ジェレミー・ギリーは、1998年のある日、戦争や暴力をなくすため、
平和に関する映画を撮ることを決意します。そして、国連が1981年の
決議で定めた国際平和デー、通称ピースデーが存在するが、決まった
日付ではなかったため、定着していないことを知ります。
そこで、ジェレミーは国連に赴き、ピースデーを9月21日に
するための行動を開始します。また、単なる記念日ではなく、
「停戦と非暴力の日」として意味付けを行い、浸透させることを決意しました。
有名ではない俳優が、単身国連に乗り込んでピースデーを
新たにつくりたいという。対応した国連の高官は、ジェレミーの
ことを「バカかビジョナリーか判断がつかなかった」と面会当時の
感想を述べています。
すでに数多く記念日があるのに、新たな記念日をつくっても
意味がないと指摘されることもありました。しかし戦争のない
世界のために、情熱を注ぐジェレミーは、どんな逆風も物ともせず、
行動を重ねていきます。
そして、ジェレミーの熱意に心動かされたノーベル平和賞受賞者の
ダライ・ラマ14世や、オスカル・アリアス元コスタリカ大統領などが
支援を惜しまず、2001年9月7日、奇しくも9.11の4日前に、国連総会で、
ついに念願だった休戦と非暴力の日として、ピースデーが制定されたのです。
9月11日当日は、コフィー・アナン事務総長がニューヨークの国連本部で、
ピースデー決定を世界に発表し、日本国連協会が国連に贈った国連平和
の鐘を撞く予定でした。しかし、この日こそ、あの世界を揺るがした
9.11世界同時多発テロの日だったのです。
「これからは戦争になる」。誰もが悲観的になりがちな時でも、
ジェレミーは不屈の精神で、2012年9月21日、世界で初めて祝われる
9月21日となったピースデーを機能させるために、ロンドンの街頭で
群衆の前で訴えかけていました。やがて、アンジェリーナ・ジョリーや、
ジュード・ロウが仲間に加わり、不可能と思えたことを成し遂げていきます。
そして、今では世界10億人が認知するほどの日になったのです。
さて、本題です。
実はジェレミーと日本には深いつながりがあります。
彼の祖父は、イギリス軍人として日本で
捕虜収容所に入れられており、長崎原爆投下を目撃、
そして被爆しているのです。
彼が収監されていた捕虜収容所からイギリスに戻れた
イギリス人は21人だったそうです。
だから21は、祖父のラッキーナンバー。
そしてジェレミーのラッキーナンバーに。
9月21日がピースデーとなった所以です。
ジェレミーがピースデーを9月21日にしようと初めて
国連に行った日には祖父のネクタイを身に着けていました。
ジェレミーは、祖父から長崎で見た惨状を聞いて育ったのでしょう。
詳しく知りませんでしたが、調べてみると長崎には、
福岡俘虜収容所第14分所があり、オランダ、イギリス、オーストラリア
国籍者約200名を収容していたそうです。爆心地から1.65Km離れた場所です。
ジェレミーの祖父は、ここで8月9日午前11時2分を迎えたのでしょうか?
そんなジェレミーの活動を収めたドキュメンタリー映画で、彼自身が監督した
映画が『ザ・デー・アフター・ピース』です。これまで国際平和映像祭として
取り扱ってきた作品ですが、この8月から、字幕を作り直し、画質も改善した
バージョンを、ユナイテッドピープルとして配給することにしました。
ジェレミーが、ピースデー制定のために起こした行動の10年間の活動を
知ることができる作品です。ぜひ市民上映会の開催や、予告編だけでもご覧ください。
あなたはピースデーに、何をしますか?
「一年に一度でもいいから、戦争や紛争、あらゆる暴力を止めたい」
ザ・デー・アフター・ピースはそんな夢を抱き、強い願望と不屈の精神で国連が定めた日、ピースデーを9月21日にする運動をしたジェレミー・ギリーの活動に迫るドキュメンタリー。本ドキュメンタリーの日本語字幕版が、Peace One Dayチャンネルで無料公開されましたのでお知らせします。
そして、一番大切なことですが、そのジェレミーを今月末、
日本にお招きしました!
8月31日から9月4日の間、東京、千葉、広島、長崎へ行き、
各地で講演会を開催します。ぜひジェレミーと出会ってください。
▼ピースデー制定に尽力したジェレミー・ギリーさん初来日スケジュール
▼【学生200名無料招待!】国連ピースデー9月21日制定立役者 ジェレミー・ギリー来日講演会 ( 9月1日東京)※一般参加枠有り
▼9月2日(日)終日 千葉県 PEACE DAY 2018 出演(夕方)
▼9月3日(月)19:00- 広島:Social Book Cafe ハチドリ舎で講演
9月4日(火)19:00- 長崎:長崎原爆資料館ホール
【学生無料 】長崎で被爆したイギリス人戦争捕虜の孫で国連が定めたピースデー制定に貢献したジェレミー・ギリーさん講演会 一般参加可能
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