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平和を志すものなら誰もがヨハン・ガルトゥング博士に行き着くはずだ。
なぜなら彼以前に平和学を教える教育機関も研究所もなかったのだから。
少なくとも大学で平和学を学ぶならばなおさらで、彼の提唱する「積極的平和」の概念は知っているだろう(なお、中学校「公民」(東京書籍)にも「積極的平和」の記述がある)。

ガルトゥング博士は平和学を教える世界初の大学教授となったし、世界初の平和研究所、オスロ国際平和研究所(PRIO)の創設もしている。PRIOはノーベル平和賞受賞者の予測を発表も行っているが、2016年は、ガルトゥング博士自身がノミネートされている。さらには世界初のインターネットベースの大学、トランセンド平和大学も創設している。

時はさかのぼって去年の夏こと。戦後70周年を迎えた日本の平和主義が揺らぐ安保法案が国会を通過しようとしていた。しばらく前から政府が使っていたスローガンが「積極的平和主義」だった。安保法案が成立すれば、自衛隊が日本周辺に限らず地球のどこへでも派遣され、軍事行動出来るようになる。「戦争法案」とも揶揄されたこの法案。「積極的戦争主義」にならないか心配が募っていった。

ある日、突然思いついた。「平和学の父」であり「積極的平和」の提唱者である、ある意味本家のヨハン・ガルトゥング博士を日本に招こう。そして本来の「積極的平和」の意味を伝えていただき、そして今後の日本の進むべき方向性のビジョンを示していただこうと。

思い切って連絡してみると、80歳を超える年齢にもかかわらず、日本のために、または世界の平和のために来日してくださることになった。来日の様子は報道ステーションやNEWS23などのテレビ番組他、新聞、ラジオ、雑誌で幅広く報道されたのでどこかでご覧になったかもしれない。

その取材の一つでガルトゥング博士が安倍政権の「積極的平和主義」とガルトゥング博士の「積極的平和」の違いについて語った動画がこれだ。

「積極的平和は全く軍事的なものではない」

3つの提言も残していったガルトゥング博士に、再度5月に再来日していただくこととなった。安保法案が今年3月に施行され、7月には国政選挙が控えている。そしてその後には憲法改正議論が活発化するだろう今、日本国民全員がこれからの日本の平和主義について考え、行動すべきに思う。「平和学の父」ガルトゥング博士の再来日が、そんな議論を活発化させる機会になったらと願っている。ぜひとも多くの方に、またとないガルトゥング博士来日イベントにご参加いただきたい。

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