東日本大震災から5年となりました。
地震、津波、そして原発事故。
世界最大級の災害に直面し、どうその教訓を
活かし、よりよい未来へと進んでいくのか。
ユナイテッドピープルは、希望あふれる
未来のために震災に関連して数々の映画を
未来へと続く道標として公開を続けています。
311がなければ、映画事業をここまで
発展させなかったかもしれません。
『幸せの経済学』
震災直前の2011年2月に5月に公開するために
試写会を東京で開催。震災を受けて一時は公開
中止を考えましたが、この映画にはこれからの
社会が進むべき道の答えやヒントがあると気づき、
予定どおり公開しました。公開日の5月21日の
翌日、5月22日には生物多様性デーに合わせて
全国100ヶ所での同時上映を呼びかけたら、
1日で113ヶ所も市民上映会が開催され、
5000人以上もの方が参加しました。
皆んな変化を求めていると実感した結果でした。
劇場には毎日行列で、大変な反響でした。
『第4の革命』
震災から間もない3月上旬、被災地を訪問して
支援活動を行った私は、甚大なる津波被害の現実を
目の当たりにして大変ショックを受けましたが、
解決まで数十年では時間が足りないだろう原発事故に
よる放射能汚染のことを考えると、絶望する気持ちに
なりました。希望を届けたい。どうしたらいいだろうかと
考え、辿り着いたのが再生可能エネルギーの可能性を
伝えることのできるドキュメンタリー映画を探す
ことでした。
そうして見つかったのがドイツで2010年に13万人を
動員するなど最も見られたドキュメンタリー映画となった
世界中で起きている再生可能エネルギー革命を伝える映画
『第4の革命 - エネルギー・デモクラシー』でした。
この作品と出会い、取り寄せ、自宅のリビングで初めて
パソコンで観ていたら、座ってはいられずに、立ち上がり
リビングをウロウロし、時に声を上げるほど興奮しながら
観たことを覚えています。
2011年10月のフェヒナー監督の来日特別上映会の後、
2012年1月には国会そばの憲政記念館での議員向け
上映会。その後、幾度も来日してくれたフェヒナー監督と
エネルギー革命家飯田哲也さんや全国の有志と共に、
希望溢れる未来を作るためのエネルギー・デモクラシー
ムーブメントの火を付けるべく飛び回りました。
気仙沼には集まった寄付金を届けて太陽光発電の
街路灯を寄付するプロジェクトも行いました。
企業も個人の温かい協賛や応援がありました。
『パワー・トゥ・ザ・ピープル ~グローバルからローカルへ~』
10年かけてデンマークのサムソ島を100%クリーンエネルギー
化を実現し、2008年にTIME誌の「環境ヒーロー」に選出
されたソーレン・ハーマンセンの取り組みなどを紹介する
ドキュメンタリー。これでもか!とエネルギー転換が
可能であることを観せてくれる作品。
『LIGHT UP NIPPON -日本を照らした奇跡の花火-』
東日本大震災から5ヶ月後の8月11日、23400発の奇跡の
花火が打ち上がった。 東北を元気づけるために立ち上が
った男たちの情熱と真実のストーリー。
一人の熱い想いが、こんなにも多くの感動を産むことが
できる。気持ちがあれば何だってできるという可能性を
観せてくれる作品。
時間と共に原発事故の忘却が進み、何もなかったかの
ようになってしまう。現に現在は原発再稼動や輸出が
進む。個々人に起きた辛い出来事、トラウマは忘れ
なければならいとしても、原発事故の解決や教訓を
活かしきるまでは忘れてはならないこともある。
NHK時代にロサンゼルス留学中の堀潤監督が、
日米原発メルトダウン事故を追って完成させた
この作品が、NHKでは放送できないこと、そして
上映の差し止めも求められていると聞きつけ、
堀さんが日本に帰国した瞬間に会いに行き、
協力を申し出て劇場公開にこぎつけた作品です。
目をそらしてはいけない現実が、今もあることを
忘れてはなりません。
『抱く{HUG}』
3.11直後に原発4キロ地点を取材をしていた海南監督。
その矢先に妊娠していることに気づき、カメラを
自分に向けて撮影することに。放射能という見えない
新しい脅威と母として向き合いながら、悩み、
しかしわが子とその未来を守る母の愛と絆の記録。
現在京都シネマで公開中!
この他
『happy』
なども、本質的な幸せ、豊かさを問いかけ
気づかせてくれる作品として、震災を意識して
セレクションしている作品です。
映画をよりよい未来をつくるための道標に。
社会課題を解決するための「処方箋」に。
「人をつなぐ 世界を変える」
ユナイテッドピープルの挑戦を続けてまいります。
2016.3.11
ユナイテッドピープル株式会社
代表取締役社長 関根 健次