今年5月にドキュメンタリー『私は憎まない』(I Shall Not Hate)という映画の予告編を観る機会がありました。
2009年、イスラエル軍の攻撃により、ガザの自宅が砲撃され、3人の娘さんと1人の姪を失ったガザ出身医師イゼルディン・アブラエーシュ博士についてのドキュメンタリーです。
たった2分の予告編でも感動を通り越して、感極わるものがあり、涙をこらえきれなくなっていました。
彼は、ガザ地区の貧困地域、ジャバリア難民キャンプ出身ですが、貧困から抜け出すためにエジプトのカイロ大学医学部を卒業し、医師となりました。後にイスラエルの産婦人科病院で働く初のパレスチナ人医師になりました。生まれてくる赤ちゃんには区別はないと、大切に取り上げ続け、医療で対立の続くイスラエルとパレスチナに橋をかける試みを実践して来た方です。そんな彼の自宅が、砲撃されてしまったのです。
彼の口からは憎しみの声が聞こえると誰もが思っていたところ、彼から発せられたのは、共存の言葉でした。
「憎しみは病だ。それは治療と平和を妨げる。」
「わたしは遺恨と報復の終わりない循環ではなく、共存の可能性を信じている。軍事的解決が両サイドにとって不毛であることを、わたしたちは知っている。」
著書「それでも、私は憎まない」には、こんな言葉が書かれています。
程なくしてドキュメンタリー『私は憎まない』の全編を観て、すぐに配給を決意。2024年10月4日に公開を決めました。
更には、アブラエーシュ博士に、ぜひ来日していただき、直接平和のメッセージを届けていただきたいとご依頼したところ「平和のためなら」と快諾いただきました。
10月3日から8日に来日が実現します。ぜひ、上映トークイベントに、ご参加いただけたらと思います。
イゼルディン・アブラエーシュ博士来日クラウドファンディン(9月13日まで)
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