昨晩は「チャイナ・シンドローム」という映画を観た。

タイトルを直訳すると「中国症候群」で、映画の中で話されるジョークから採られた。もし、アメリカの原子力発電所がメルトダウンを起こしたとしたら、地球を突き抜けて中国まで熔けていってしまうのではないか、というものである。この映画が公開されたのは1979年3月16日であるが、それからわずか12日後の1979年3月28日に、ペンシルベニア州のスリーマイル島原子力発電所で本当の原子力事故であるスリーマイル島原子力発電所事故が起きた。

原発事故を予言したような映画だ。
でも予言が凄いということじゃない。なにが凄いかっていうと、この映画がスリーマイル後に社会に与えた影響がどうも凄かったらしいのだ。

スリーマイル後、アメリカのサクラメントにあるランチョセコ原発もスリーマイル原発と同じ設計ということで、反対運動が起こった。
そこに「チャイナ・シンドローム」に主演したジェーン・フォンダさんも加わり大いに盛り上がったという。フォンダさんの旦那さんはさらにこの住民運動の中心人物の一人、ヘイデン下院議員。
映画から現実社会へ。リアルな展開だ。

1989年6月6日、住民投票で53万票集まり、廃炉が決まったという。

市民のチカラは大きい!
そしてそこに映画のチカラも加わると、社会現象化する。
そんな事例です。

現在僕は、フクシマ原発事故周辺のドキュメンタリー、
記録映画「フクシマ2011」制作プロジェクト
を応援しています。

この映画が日本全国にある原発を廃炉にしていく運動を盛り上げて
くれたらいいなと思っています。


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