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4月7日-4月8日

国会議長席に座らせてもらえるなんて予想外の出来事に心躍らせ最高の気分で5泊6日世話になったCasa 69ホテルを後にした。ニカラグア出身の従業員とは出発前にも挨拶が出来た。物価が安く、美しい国なんだと彼が言っていたニカラグアにも必ず行ってみたい。

ホテルが呼んでくれたタクシー運転手は予定時間の15分前にはホテルでスタンバイしてくれていた。英語が全く通じないが、お茶目な性格で、空港までの途中、スペイン語数単語の組み合わせでお互い大はしゃぎしながらの道中だった。スペイン語話せたら、どれだけ楽しかったことか。

いろんな体験をさせてくれたコスタリカ。まだまだ居たかったが、今回はここまで。空港に到着し、振り返ることなくコスタリカを離れた。

経由地のマイアミでは乗り継ぎの関係で一泊しなければならない。マイアミ空港は、行きの経由地で入国審査がほぼ自動化されているダラス空港とは異なり、これまでの経験で最も時間のかかった入国審査だった。カウンターは数十あるのに入国審査官は10人もいない。午後8時になると、早番が次々と帰ってしまい、2人しかいなくなった。対して出国待ちの搭乗者は数百人。空港スタッフも対応が混乱しており、大混乱。恐らく乗継便に乗り遅れた人が続出しただろう。もう二度とマイアミ空港は使いたくない。

最悪の気分になったかというと、そうではなくこの最悪と思われる行列に並んでいる時間は、ずっとお気に入りの音楽を聴きながら、旅を振り返るなどしていた。そういう意味では無駄な時間にはならなかった。

入国審査を通過し、ようやく空港の外に出ると、早速予約していたスーパーシャトルを見つけることが出来た。乗り合いで目的地のホテルまで往復送迎してくれるこのサービスは初めて使ったがクオリティーが高かった。行きは人数が多く、予想以上に到着まで時間がかかったが、運転手は運転席にウェブ予約システムと連動したタブレットを見ながら客をピックアップし、目的地まで連れいていっていた。プロフェッショナルな客対応の姿勢もさすがだと思った。新しいツールを使い、見事にこのようなサービスを構築してしまうアメリカはさすが、創造性豊かな国だと感心した。

スーパーシャトルではイスラエル人の老人と隣になった。到着まで我々2人だけしゃべりっぱなし。夢中で家族のこと、旅のこと、中東情勢のこと、戦争のことなど話あった。イスラエルから飛んできたのかと思ったら、寒いニューヨークから逃れるようにバカンスにマイアミまで来ているのだという。コスタリカの話をしたら、去年行ったといい、写真を見せてくれたが、同じ滝の写真が出てきたのでビックリ。こちらの写真も見せて、偶然に驚いた。ほとんど他愛もない世間話を冗談を交えながら話していたが、中東情勢の話題になると彼の表情がまるで変わり、真剣にイランやISILのことについての懸念を話始めた。それだけイスラエル人にとっては身近なことだからだ。軍隊の持たないコスタリカのことを持ち出すと、それは周りで戦争をしてないからだろうと。確かにイスラエルはパレスチナとの問題を抱え、周辺国はイスラム教の国家ばかりである。ただ意外だったのは、彼の視点ではイスラエルの状況は良くなっているという話だった。ヨルダンに加えて中東で影響力の大きいエジプトと長期の和平協定が結べていることが大きいことと、レバノンは力がなく、シリアやイラクは内戦状態。イスラエルにとっての脅威はイランだけだという考えだった。

今ISILがやっていることやシリアの内戦で傷つく人々のこと、イエメンが戦争状態に陥ったことなどお互い嘆き、彼がアメリカでは様々な人種、様々な宗教の人たちが問題なく同居しているのに、なぜISILのようなテロリストグループが生まれるのか理解できないというので、それはアメリカがイラク戦争で大量の民間人を殺害したことに原因があるのではないかと言うと、そうだ。石油のためになんであんなことをと同調。彼はイスラエルの視点から、私は日本の視点から、世界からあらゆる紛争や戦争がなくなって欲しいという思いで一致。どうにかして暴力の応酬を、憎しみの連鎖を断ち切ることは出来ないのか。こればかりは簡単には答えの見いだせない問いだ。ところで彼に聞いてみた。日本語と古代ヘブライ語には少なくとも数百の共通語があることを知っているかと。知らないというので、まず天皇とか王を意味する「ミカド」が分かるかと聞いたら、分からないという。あれ?迷信なのかと思いつつ、次に「だべる」って分かる?と聞いたら分かると!「Dabel is to talk in Hebrew」。ヘブライ語で「だべる」は「話す」って意味だよと。ビンゴ!こんな共通語が沢山あるのだから、イスラエルと日本の関係は不思議である。

マイアミ サウスビーチのホテル
マイアミ サウスビーチのホテル「Freehand Hostel」


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