今年1月1日号の宣伝会議の特集を見て、ちょっと驚いた。
「特集:社会から認められたい!企業のコーズ・マーケティング」という特集が組まれていたからだ。

相変わらず横文字のマーケティング用語。。。
コーズ・マーケティングって、わかりにくいですよね。

コーズ・マーケティングとは、要するに
何かの商品を買うと、その購入代金の一部が貧困削減、環境保全、教育支援等の活動のために
役立てられる新しいマーケティング活動です。

日本でもっとも著名な例は、ボルヴィックの「1L for 10L」プログラム。

このプロジェクトは立ち上げ期に、イーココロ!でインタビューさせて頂いております。

こういったチャリティー支援型販売プログラムに取り組むことで、売上が伸びてるそうなんです。
なお、ボルヴィックは売上を伸ばすために始めたのではなく、純粋に自分たちができる支援として
「1L for 10L」を開始されたそうです。

でも売上が伸びたということで、多くの企業が日本でも注目するようになったんですね。

たとえば、王子ネピアとか。

アサヒビールもアサヒスーパードライを買うと1缶につき1円寄付なんてプロジェクトを毎年やってる。
社長がシェア拡大に効果が出てきていると思うと発言しています。

こうやって事例が出てきて、宣伝会議の特集が実現したんですね。
宣伝会議のように社会のマーケティング・宣伝担当者が読む専門誌で、
大々的にコーズ・マーケティングが語られるような時代になったのだから、感慨深い。

今年はコーズ・マーケティング元年となるかな。

なお、アメリカでは、コーズ・マーケティングが、企業のスポンサーシップ広告の中で
最も成長率が高い分野となるそうです。
The Growth of Cause Marketing

この動きに反対意見もあるでしょう。

ものの商品をチャリティーと結びつけて新たな消費インセンティブに
してるだけじゃないかと。大量消費大量生産の構図は変わらないじゃないかと。
消費をそもそもせず、水であればマイボトルx水道水の方がよっぽどいい。
資源が限られている地球で、こんな動きは持続可能な経済を実現するためには程遠い取り組みだと。

まあ、そうなんだけど。
でも企業がこうやって、社会と正面を向きあって、企業としての「できること」を
始めていることを評価したい。

これも最近知って、感動した企業なんだけど、
アメリカで最近創業したファッションブランド「Nau」は、元パタゴニアの社員が
立ち上げたベンチャーだそうだけど、売上の2%を寄付している。
さらに、持続可能なアパレルを目指し、素材へのこだわりは当然のこと、
機能性に優れ、エコフレンドリーで複数のシーズン着れる服を販売している。
こんな企業がどんどん増えて欲しい、なう。


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