先週の映画『静寂を求めて』ジャパンプレミア。主催者でありながら出演者の皆様の魂を揺さぶられる歌、演奏、そしてトークに、まだ余韻から冷めず、ずいぶん無理をしましたが、やってよかったです。会場協賛をしてくださったヤマハ株式会社の皆様、スタッフ、関係者、ご来場の皆様ありがとうございました!公開前、最後の特別試写会は9/14(金)サンシャイン60展望台です! そして9月22日(土)ポレポレ東中野ほかで公開!

ソプラノ歌手のバロネス・シャーロット・ド・ロスチャイルドさん、そしてピアニストの西川悟平さんの演奏は、ジャパンプレミア前日、帝国ホテルでのリハーサルで初めて聴きましたが、リハーサル時点で涙していました。

長い迫害の歴史を持つユダヤ人のバックグラウンドをお持ちのシャーロットさん。また、イギリスロスチャイルド家当主の長女としてお生まれになったお家柄で、色々なものを背負って来られたのだと思います。彼女が、30年間日本とイギリスの親善のために日本に毎年訪問していた父が、小さい頃からお土産を日本に持ち帰っていた関係で、日本とのつながりが自然と出来ていたのでしょう。同じ音楽院の日本人同級生から誘われたのがきっかけで、日本に来るようになると、日本の歌曲が大好きになり、これまで日本語で歌う多数のCDを出されています。最初のCDも日本で発売です。ジャパンプレミアで、西川悟平さんの伴奏でお歌いになったのは、「故郷」「花は咲く」そして「赤とんぼ」ですが「故郷」や「赤とんぼ」は、シャーロットさん自身のルーツを思い出せせるそうです。「赤とんぼ」で涙を堪えられなくなりました。

リハーサルが終わると、西川悟平さんと2人で食事にでかけたのですが、お互いの人生のこれまでの旅路を語り合う時間が、本番前に持てたことは大変によかったと思います。15歳からピアノを始め、チャンスを掴み、渡米。リンカーン・センターや、カーネギーホールなど、大舞台で演奏するまで一気に登りつめますが、突然の病気で指が動かなくなります。一度は諦めかけた悟平さん。しかし、動く指を使って、最大限弾くことを決意し、「7本指のピアニスト」として復活していきます。ネガティブをポジティブに変えてしまう、実践者です。

悟平さんが、ソロで演奏した曲は「Liam’s Song」。才能がありながら、若くして命を断ってしまったリアムのためにアレンジした曲を演奏してくださいました。リアムは、生前「いつか日本に行きたい」と話していたそうです。悟平さんは来ることの出来なかったリアムのために、演奏したのです。ジャパンプレミアで、演奏を聞いていた女性は、リアムのスピリットを感じたと、ずっと号泣していたそうです。もちろん、同じく心に響く、忘れられない演奏でした。

シャーロットさん、そして悟平さん。映画『静寂を求めて』の製作総指揮、ポピー・スキラーさんがつないでくれたご縁でご一緒することができました。お二人の歌に演奏。心から感動しました。

さて、映画『静寂を求めて -癒やしのサイレンス-』は、おそらく世界初の騒音や静寂が人の心や健康に与える影響を追求したドキュメンタリーだと思いますが、登壇された宮崎 良文先生や、ご来場者の皆様の話を聞く中で、腑に落ちたことがあります。

人類の長い歴史上、ここまで騒音(聞きたくないが入ってくるノイズ)に囲まれたことはないこと。食べるものについては、気にする人が増えているが、耳から入ってくることについては、まだまだ気を遣う人が少ないこと。

騒音は現代の7公害の一つ、大気汚染に次ぐ公害とも言われていますが、騒音はストレスに、ストレスは健康に悪影響を与えるます。食と同様、音環境を整えることは、私たちの心身の健全にとって大切であるということを気づかざれたジャパンプレミアでした。心から、皆様にオススメする映画です。ぜひ、劇場でご覧ください。

映画『静寂を求めて -癒やしのサイレンス-
9月22日(土)ポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー!

【特別イベントのご案内】

劇場公開前、最後の試写会が9月14日(金)会場はサンシャイン60展望台「SKY CIRCUS」で開催されます!

Silent Cinema 『静寂を求めて-癒しのサイレンス-』 試写会@サンシャイン60展望台


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